こんばんは。

グリーンファームの2016年度募集馬評価です。

3回見直しても食指が動きませんでしたが、4回見直したら何頭か光る馬を発見しました。


アースグリーンの2015 父ディープブリランテ 母アースグリーン 母父ストリートクライ

1,500万円 美浦・小笠厩舎

リスペクトアース(父マンハッタンカフェ)の半弟。

Mr.Prospector、Halo、Rivermanを前面でクロスさせてBMSストリートクライを強調した。

ストリートクライのイメージ通りの早熟タイプで好調期は短いはず。



エアウイングスの2015 父ストロングリターン 母エアウイングス 母父サンデーサイレンス

1,400万円 美浦・中舘厩舎

Hail to Reason系列ぐるみとNijinskyクロスという相性の良い組み合わせでまとめる。

父母ともに米系主体なのでこれらのクロスは有効に働いている。

しかしPrincequilloを前面クロスとBold Rulerの世代ズレが血の連動性を損なっていて今一つの配合になった。

父母とも繁殖価値の高い馬だけに残念。


 
エルメスグリーンの2015 父ノヴェリスト 母エルメスグリーン 母父アグネスタキオン

2,000万円 美浦・二ノ宮厩舎

ドイツ系は分かりません。



シークレットジプシーの2015 父ゴールドアリュール 母シークレットジプシー 母父Sea of Secrets

1,800万円 栗東・高橋亮厩舎

Halo3×5でスピードを強調し、Northern Dancer4*6×5*5で全体のスピードとスタミナをまとめる。

マカヒキ風の配合だが当馬の方がスタミナ優位の馬になった。

NureyevとRahyが当馬の能力形成に活躍し、ハイレベルのスピードとスタミナが備わっている。

底力と成長力は期待できないがオープン級で勝ち負けしても不思議の無いレベル。

但し母内Height of Fashionに弱点を作ってしまったので、それが強調されると全てが台無しになる。



シュテルンターラーの2015 父ワークフォース 母シュテルンターラー 母父ネオユニヴァース

1,200万円 美浦・矢野英厩舎

母方からMr.Prospector~Native Dancer~Pharamond(Sickle)を大量に供給して、ワークフォース産駒の課題であるスピード不足の解消を狙った配合。

ドイツ系の穴が埋まらず成績は安定しないだろうがスピードは確保できた。

Mr.Prospectorを強調し過ぎてバランスを崩している感がある。


 
チャイナドールの2015 父ワークフォース 母チャイナドール 母父スペシャルウィーク

1,400万円 栗東・西園厩舎

HyperionとPharamondでスピード・スタミナを形成した。

バランスの良い配合だが日本向きのスピードが不足している。


 
ネヴァーフェイドの2015 父クロフネ 母ネヴァーフェイド 母父ステイゴールド

1,200万円 栗東・藤岡健厩舎

Neverbend系列ぐるみとNorthern Dancer系列ぐるみそしてHail to Reason中間断絶クロスが強固に結合している配合で、この結合力はノーザンF系クラブでも中々見られない立派なもの。

仕上がったときは物凄い走りを見せてくれそう。

The Tetrarchが生きているものの、Tourbillon系とPrince Johnが生きているので基本的にはスタミナホース。

スピード不足に泣くのでダートで勝負。成長力は高い。

残念なのはPago Pagoに弱点が生じたため安定感が無い事。長期スランプに陥ってそのまま・・・、という事態も。


 
マルカフローリアンの2015 父ローエングリン 母マルカフローリアン 母父サンデーサイレンス

800万円 美浦・武藤厩舎

Halo4×3はスピード豊かな馬を期待させるが、Halo強調型の肝であるHail to Reasonが世代ズレでは苦しい。

Haloが持つ血は全体に行き渡っているが、それをまとめるクロスが無いので、どこまで能力形成されているか不明。



<牝馬>
アースリヴィングの2015 父ハーツクライ 母アースリヴィング 母父Yonaguska

1,800万円 美浦・小笠厩舎

欧州主体の父と米系主体の母それと母の世代が新しいため噛み合わせの悪い配合。

父母とも良い血を持っているだけに残念。



アルウェンの2015 父ヴィクトワールピサ 母アルウェン 母父トニービン

1,200万円 栗東・今野厩舎

母とサンデーのHyperionが世代ズレを起こしていて、Hyperionを生かしたい父母だけに大きな減点。

アドラーブル内に弱点も発生し、ちょっと狙いづらい。


 
オルトリンデの2015 父キングカメハメハ 母オルトリンデ 母父ダンスインザダーク

2,000万円 栗東・小崎厩舎

やや雑多な感はあるがキングカメハメハの求める血が概ねクロスしているので金額に見合う走りは期待できる。

SpecialとThongのクロスが発生したが、これがスピード能力を形成すれば有望だが成功例は多くない。

Seattle Slew内に弱点が生じているので成績は安定しない。



クィーンスプマンテの2015 父ステイゴールド 母クィーンスプマンテ 母父ジャングルポケット

2,000万円 栗東・高野厩舎

父母ともにHyperionとNasrullahを豊富に持つので相性は良い。

しかしHyperionとNasrullahをまとめる血が当馬の血統上に存在しないため、その能力開花には時間を要しそう。

またBMSのスピードが眠ったままなのも勿体無い。

クィーンスプマンテにはオルフェーヴルかドリ-ムジャーニーが合う。父母のスピードが全開する。



クローズホールドの2015 父ルーラーシップ 母クローズホールド 母父クロフネ

800万円 栗東・牧浦厩舎

BMSトニービンのため配合バランスが×。

Northern Dancer系列で全体をリードし、Never BendとNashuaといったNasrullah系がスピードを加える。

スピードのパンチ力に欠けるので中央で通用するのか半信半疑だが、バランスが取れていて値段の割に良い。
 


 
シンギングセンセーションの2015 父ヨハネスブルグ 母シンギングセンセーション 母父コロナズドクエスト

1,000万円 美浦・新開厩舎

Damascus、Mr.Prospector、NorthernDancer、Secrertariat、Bold Rulerが5代以内でクロス。

危険きわまるが、この価格ならば2歳戦のワンポイントホースとして出資しても良いかも。

開花は早く2歳夏の短距離戦にピークを合わせたい。


 
ソロリサイタルの2015 父キンシャサノキセキ 母ソロリサイタル 母父Rahy

1,400万円 美浦・伊藤大厩舎

近親度の強さと主導の不明確さはマイナスだがHyperion系のスピード・スタミナを生かした良い配合。

前面でクロスしたHalo、Northern Dancer、Wild Risk、Nasrullahは有効に働いている。

早期デビューのスピード型で距離延長には対応可能。気性難の可能性あり。



バウンシーチューンの2015 父キングカメハメハ 母バウンシーチューン 母父ステイゴールド

2,000万円 栗東・加用厩舎

Hornbeam主導でルーラーシップと同じ形態だが当馬のほうがスタミナ優位。

サンデーが3代目に位置し、トニービンが1世代後退したのでルーラーシップよりバランスが取れている。

5代目サイクラス内に弱点を作ったのがどう影響するか。


 
マドモアゼルドパリの2015 父クロフネ 母マドモアゼルドパリ 母父サンデーサイレンス

1,800万円 栗東・松元茂厩舎

クロフネ産駒の宿命である配合上の弱点が2個所発生したがNative DancerとNorthern Dancerのクロスが出来ない異形交配のためマイナスの影響は限定的か。

Hail to Reason系列ぐるみとNever Bendでまとめた。上位クラスではスピードが足りない可能性も。

成長力のあるムラ駆けタイプ。

母マドモアゼルドパリにはロードカナロアが合う。



リボンアートの2015 父ノヴェリスト 母リボンアート 母父サンデーサイレンス

1,400万円 美浦・武市厩舎

ドイツ系は評価できません。


 
リングレットの2015 父ディープブリランテ 母リングレット 母父トニービン

1,000万円 美浦・奥村武厩舎

父母で世代がずれ、母が過度に強調される配合になっている。

母はエアグルーヴの全妹で日本適正の高い血を持っているから最低限の活躍は見込めるかもしれないが・・・。

【特別募集馬】

父Majesticperfection 母Hairdo 母父Millenium Wind

※預託厩舎、募集額など分かり次第更新いたします。

Crozier5×4が起点となり、What a Pleasure、Halo、Storm Catらをまとめ、Raise a Native6*6×6の系列クロス(Unbreakable抜き)が骨組みとなっている。

いかにもダート短距離馬といった内容で、ダート6~9ハロンが主戦場となると思われる。

成長力は分からないがアメリカ産だから早熟の可能性が高い。

大雑把に見えて連携が取れている配合で、日本では見かけないタイプ。 未知の魅力に溢れる。

以上です。

シークレットジプシー2015、ネヴァーフェイドの2015、クローズホールドの2015、ソロリサイタルの2015、バウンシーチューンの2015が面白いと思います。

募集価格と管理厩舎の情報が出揃って改めて見直すと2016年のグリーンファーム愛馬会はシークレットジプシー2015(栗東・高橋亮厩舎)1,800万円一択でしょうか。

ただ新規入会して出資するならば、東京サラブレッドクラブの上位馬の方が面白いと思うので、そちらに出資できなかった既存のグリーン会員が出資する馬だと思います。